きつねすいっち きつねスイッチ
3~6人用の正体隠匿カードゲーム
概要
きつねスイッチは、2017年に同人サークル「こっち屋」から発売された正体隠匿カードゲームである。
ゲームデザインはゆお氏が担当しており、3~6人で20~30分ほど楽しめる軽量級ゲームとなっている。
本作は、世界的に有名なカードゲーム「UNO」をベースに、正体隠匿やチーム戦の要素を組み合わせた作品である。
プレイヤーはカードを減らしていくだけでなく、自分や他人の正体を見極めながら勝利条件の達成を目指す必要があるため、単純なカードゲームとは異なる心理戦が展開される。
ゲームタイトルにもなっている「きつね」は、日本に伝わる九尾の狐伝説をモチーフとしており、狐と人間が互いの正体を隠しながら駆け引きを繰り広げる世界観が特徴である。
短時間で遊べるにもかかわらず、毎回異なる展開が楽しめる作品として人気を集めている。
販売元
こっち屋
制作者
ゲームデザイン
ゆお(Yuo)
アートワーク
月本 葵
天領寺 セナ
ことり 寧子
発売年
2017年
プレイ人数
3~6人
プレイ時間目安
20~30分
ゲームストーリー
九尾の狐が復活しようとしているという噂を聞きつけ、多くの狐退治の専門家たちが調査へと向かう。
しかし、その場にはすでに狐たちが人間へ化けて紛れ込んでいた。
誰が人間なのか、誰が狐なのか、それとも九尾の狐なのか――。
互いの正体が分からないまま疑心暗鬼の空気が広がる中、プレイヤーは自らの使命を果たすため行動することになる。
ゲームが進むにつれて正体が判明したり、状況が一変したりするため、最後まで誰を信用すべきか分からないスリリングな展開を楽しめる。
遊び方
基本ルールはUNOに近く、場へ同じ色または同じ数字のカードを出していき、手札をなくすことを目指す。
しかし、本作ではゲーム開始時に各プレイヤーへ秘密裏に役職カードが配られる。
役職には人間や狐、九尾の狐などが存在し、それぞれ勝利条件が異なる。自分の正体は分かっていても、他プレイヤーの正体は分からないため、カードを出すだけでなく相手の行動や発言から陣営を推理する必要がある。
ゲーム中には特殊カードも多数存在し、
・他プレイヤーの正体を確認する
・役職を入れ替える
・ゲーム状況を変化させる
といった効果によって、終盤まで勢力図が大きく変化する。
また、狐陣営の特徴として、九尾の狐がゲームへ存在するかどうかで勝利条件が変化する仕組みが採用されている。そのため、自分が狐陣営であっても必ずしも最初から味方が存在するとは限らず、状況を見極めながら立ち回ることが重要となる。
カードゲームとしてのテンポの良さと、正体隠匿ゲームならではの推理や心理戦が融合した作品であり、初心者でも遊びやすいルールながら奥深い読み合いを楽しめる。
キツネとの関係性
本作はタイトルだけでなく、ゲーム全体がキツネをテーマとして制作されている。
中心となる存在は、日本の伝承で知られる「九尾の狐」である。九尾の狐は強大な妖力を持つ妖狐として古くから語り継がれており、本作でもゲーム全体の鍵を握る重要な役職として登場する。
さらに、一般の狐もプレイヤーの役職として登場し、人間社会へ化けて潜伏するという日本の昔話や妖怪伝承がゲームシステムへ巧みに落とし込まれている。
プレイヤー同士が互いを疑い、「本当に人間なのか」「狐ではないのか」と探り合う構図は、化け狐伝説そのものを体験しているような感覚を味わえる。
また、「きつねスイッチ」というタイトルには、人間から狐へ、あるいは狐から人間へと立場が切り替わるイメージが込められており、ゲーム中の役職変化や心理戦ともよく一致している。
日本の妖狐文化を題材としたボードゲームは決して多くないため、本作はキツネをテーマにした作品として非常に個性の強い一作といえる。