うかのみたまのかみ 宇迦之御魂神
日本神話に登場する穀物・食物を司る神である。
宇迦之御魂神は、日本神話に登場する穀物・食物を司る神である。一般に「お稲荷さん」として親しまれる稲荷神社の主祭神であり、五穀豊穣や商売繁盛、産業興隆のご利益があるとされている。
名前の由来
「ウカ(宇迦)」は穀物や食物を意味し、「ミタマ(御魂)」は神聖な霊魂を表している。つまり「稲に宿る神秘的な精霊」であり、生命の根源や農耕の神とされている。
神話における系譜
『古事記』と『日本書紀』で由来が異なる。
古事記: 須佐之男命(すさのおのみこと)と神大市比売(かむおおいちひめ)の間に生まれた神とされている。
日本書紀: 伊奘諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が飢えて気力がないときに生まれたとされている。
狐との関係
神の使い(眷属)とされる狐は、古語で「ケツ」と呼ばれていた。宇迦之御魂神の別名である「御食津神(みけつかみ)」と音が通じていることや、狐が農作物を荒らすネズミを捕食することから、稲荷神のお使いとして結びついたと言われている。
主な神社
全国の稲荷神社の総本宮である京都の伏見稲荷大社をはじめ、豊川稲荷(妙厳寺)や各地の稲荷神社で祀られている。
宇迦之御魂神は、農業から商業へと日本の産業が発展するのに合わせて、豊かな暮らしをもたらす神として広く信仰を集めてきた。