ひいろのかけら 緋色の欠片

アイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「オトメイト」から展開される恋愛アドベンチャーゲームである。 物語の舞台は、古くから「鬼斬丸」と呼ばれる刀を封印・管理してきた季封村。主人公の春日珠紀は、祖母のもとで暮らすため村を訪れたことをきっかけに、自分が「玉依姫」の血を継ぎ、鬼斬丸を封印する使命を持つことを知らされる。 珠紀の周囲には、玉依姫を守る宿命を背負った「守護者」たちが集まり、封印をめぐる戦いや恋愛が描かれていく。 本作には狐と直接関係する存在として、白い狐の妖「オサキ狐」と、狐を思わせる能力を持つ守護者・狐邑祐一が登場する。

基本情報

タイトル:緋色の欠片
ジャンル:女性向け恋愛アドベンチャーゲーム
発売元:アイディアファクトリー
ブランド:オトメイト
原画:カズキヨネ
プレイ人数:1人

第1作を収録した現行版として、Nintendo Switch用『緋色の欠片 玉依姫奇譚 ~おもいいろの記憶~ for Nintendo Switch』が2024年8月1日に発売されている。

このSwitch版には、第1作『緋色の欠片』だけでなく、ファンディスク『緋色の欠片 ~あの空の下で~』や、過去作品で追加されたシナリオ、ショートストーリー、ゲームモードなどが収録されている。

ゲーム概要

主人公の春日珠紀は、両親の海外転勤をきっかけに、祖母が暮らす季封村へやってくる。

村で珠紀は、自分にしか見えない奇妙な存在と遭遇する。

その後、祖母から自分が「玉依の血を継ぐ者」であり、この世に終わりをもたらすとされる刀「鬼斬丸」を再び封印する使命を持っていることを知らされる。

珠紀を守るのが「守護五家」と呼ばれる家系に属する守護者たちである。

物語では、珠紀と守護者たちが鬼斬丸の封印をめぐる事件へ巻き込まれていき、プレイヤーの選択や好感度によって物語や恋愛関係が変化する。

狐との関係

『緋色の欠片』には、狐との関係が明確な存在が複数登場する。

特に重要なのが、

狐邑祐一
おーちゃん(オサキ狐)

である。

おーちゃんは作中で明確に狐の妖として設定されており、珠紀と行動をともにする。

一方、狐邑祐一は玉依姫を守る守護五家の一人で、幻術と炎を操る能力を持つ。

そのため本作では、

実際に狐の姿をした妖
狐を思わせる能力を持つ人間の守護者

という二つの形で狐要素が取り入れられている。

おーちゃん

正式には「オサキ狐」と呼ばれる白い狐の妖。

主人公の珠紀に寄り添うマスコット的な存在である。

PlayStation公式によるキャラクター紹介でも、「いつも主人公にくっついている、マスコット的な存在の白い狐」と説明されている。

外見

おーちゃんは、人間型や狐耳の人物ではなく、動物としての狐に近い姿をしている。

毛色は白く、小柄な狐として描かれる。

また、オサキ狐として尾が二股に分かれていることも特徴である。アニメ版の公式配信情報でも「尾が二股に分かれているキツネの妖」と紹介されている。

そのため狐キャラクターとしては、

白狐
狐の妖
四足歩行する狐
二股の尾を持つ狐

といった特徴を持つ。

オサキ狐

オサキ狐は、日本の民間伝承で語られる狐に関係した怪異・憑き物の一種として知られる名称である。

『緋色の欠片』では、この「オサキ狐」という名称がそのままおーちゃんの種族・呼称として使用されている。

作中のおーちゃんは宇賀谷家に仕え、代々の主人を守る存在とされている。

そのため、単に「白い狐のマスコット」が登場するだけではなく、日本の狐伝承を思わせる名称と役割が取り入れられている。

ただし、現実の民間伝承におけるオサキ狐の伝承をそのまま再現した存在ではなく、『緋色の欠片』独自の設定を加えた狐の妖として描かれている。

珠紀とおーちゃん

おーちゃんは主人公・春日珠紀と行動をともにする。

珠紀の使い魔として扱われ、そばに寄り添いながら彼女を支える存在となる。

関連商品でも「珠紀の使い魔として与えられたオサキ狐おーちゃん」と紹介されている。

玉依姫である珠紀を守る存在という意味では、守護者の少年たちとは形が異なるものの、おーちゃんも珠紀の周囲を守る側に位置する。

おーちゃんの変化

おーちゃんは、物語の中で人間へ変化できるようになる。

立派な守護者となるため、狐邑祐一から手ほどきを受け、人間の姿へ変化する能力を身に付ける。

これは狐との関係を見るうえで特に重要な要素である。

日本の狐伝承では、狐が人間へ化ける「変化」が代表的な特徴の一つとして知られている。

おーちゃんについても、

狐の妖
↓
人間への変化を学ぶ

という、伝承上の化け狐を連想させる要素が物語へ取り入れられている。

狐邑祐一

読み:こむら ゆういち
CV:浪川大輔

主人公・春日珠紀を守る「守護五家」の一人。

高校3年生で、珠紀の先輩にあたる。

無口でクールに見えるが、実際には他人と関わることが得意ではなく、一歩離れた場所から周囲を眺めていることが多い人物である。

本作では攻略対象となる男性キャラクターの一人であり、プレイヤーの選択によって祐一との恋愛ルートへ進むことができる。

狐邑祐一と狐

狐邑祐一という名前には「狐」の文字が含まれている。

さらに祐一は、

幻術
炎

を操る能力を持つ。

狐は日本の伝承において、人間を惑わせる幻術や変化、狐火などと結び付けて語られることが多い。

そのため、

「狐邑」という名字
幻術
炎

という組み合わせには、妖狐や狐火を思わせるモチーフを見ることができる。

ただし、公式キャラクター紹介では祐一自身を直接「狐」「妖狐」とは表記していない。

そのため、狐Wikiでは、

「狐を強くモチーフとした能力を持つ守護者」

として扱うのが適切である。

幻術と炎

祐一が使用する特殊能力は、幻術と炎である。

守護者にはそれぞれ異なる能力があり、鴉取真弘は風、大蛇卓は水と大地、犬戒慎司は言霊などを操る。

その中で狐邑祐一に与えられているのが「幻術と炎」である。

狐の伝承では、

人を惑わせる
幻を見せる
姿を変える
狐火を発生させる

といった超自然的な能力が語られる。

祐一の能力は、こうした狐の伝承を直接再現したものと公式には説明されていないものの、狐を連想させる名字と非常に相性のよい能力設定となっている。

狐邑祐一とおーちゃん

狐との関係という観点で特に重要なのが、祐一とおーちゃんとの関係である。

祐一は、おーちゃんが立派な守護者となるために、人間への変化を教える役割を担う。

つまり祐一は、

狐を思わせる名字を持つ
幻術と炎を操る
実際の狐の妖であるおーちゃんへ変化を教える

という複数の形で狐との関係を持っている。

2024年のNintendo Switch版特装版に収録された書き下ろしショートストーリーでも、狐邑祐一のエピソード「初めてのおつかい」におーちゃんが登場しており、珠紀と祐一がおーちゃんに使いを頼む物語が描かれている。

そのため、祐一は本作における狐関連人物として、おーちゃんと並んで特に重要な存在である。

春日珠紀

本作の主人公。

高校2年生の17歳で、名前はプレイヤーが変更できる。

祖母の暮らす季封村へやってきたことで、自分が玉依姫の血を継ぐ者であり、鬼斬丸を封印する使命を背負っていることを知る。

珠紀自身は狐ではない。

しかし、おーちゃんが常に珠紀に寄り添い、その使い魔・守護存在として関係するため、狐との物語を理解するうえで重要な人物である。

また、狐邑祐一の攻略ルートでは、珠紀と祐一の関係も物語の中心となる。

宇賀谷家とオサキ狐

珠紀の母方の家系である宇賀谷家は、長年にわたって鬼斬丸を封印・守護してきた玉依姫の家系である。

おーちゃんは、この宇賀谷家に仕えるオサキ狐であり、代々の主人を守ってきた存在とされる。

そのため、おーちゃんと珠紀の関係は偶然出会った人間と狐というものではない。

玉依姫の家系
↓
宇賀谷家
↓
宇賀谷家へ仕えるオサキ狐
↓
現在の玉依姫である珠紀を守る

という歴史的な関係が存在する。

これは本作における狐の役割を理解するうえで重要な設定である。

狐と守護

『緋色の欠片』では、狐が「守る存在」として描かれている。

おーちゃんは宇賀谷家に仕え、代々の主人を守ってきた。

さらに、人間へ変化する修行を行う目的も「立派な守護者になるため」とされている。

そのため、本作に登場する狐は、

人を化かす敵
人間へ災いを与える妖怪

としてではなく、

玉依姫に仕える
主人を守る
守護者になる

という友好的な存在として描かれている。

狐との関係性

『緋色の欠片』そのものは狐を主題としたゲームではない。

物語全体の中心にあるのは、

玉依姫
鬼斬丸
守護五家
封印
主人公と守護者たちとの恋愛

である。

しかし狐との関係は比較的深い。

特におーちゃんは、単なる狐モチーフではなく「オサキ狐」という明確な狐の妖として登場する。

さらに、

白狐の姿
二股の尾
宇賀谷家に仕える
玉依姫を守る
人間へ変化する

という、狐の妖怪・伝承を思わせる特徴を複数持つ。

狐邑祐一についても、

「狐」の入った名字
幻術
炎
オサキ狐へ変化を教える

という形で、狐のイメージがキャラクター設定へ取り入れられている。

そのため『緋色の欠片』は、

「狐の妖そのものが登場するゲーム」

であると同時に、

「狐の伝承を思わせる能力を持つ攻略対象が登場する恋愛アドベンチャーゲーム」

として位置付けることができる。

シリーズ

『緋色の欠片』は複数の作品が展開されているシリーズである。

第1作のほか、ファンディスク『緋色の欠片 ~あの空の下で~』や、『蒼黒の楔 緋色の欠片3』などが発売されている。

2024年8月1日発売の『緋色の欠片 玉依姫奇譚 ~おもいいろの記憶~ for Nintendo Switch』には、第1作と『あの空の下で』、過去作品で追加された各種シナリオなどがまとめて収録されている。

また、2025年5月15日には『蒼黒の楔 ~緋色の欠片 玉依姫奇譚~ for Nintendo Switch』も発売されており、両タイトルを収録したツインパックも展開されている。

狐邑祐一やおーちゃんは第1作を中心とした玉依姫奇譚のキャラクターとして継続的に関連作品へ登場するため、狐との関係を追う場合は第1作だけでなく、ファンディスクや関連する続編も対象となる。

狐ゲームとしての分類

狐が主人公:非該当
狐がゲーム全体の主要テーマ:非該当
狐そのもののキャラクター:該当
白狐:該当
狐の妖:該当
オサキ狐:該当
狐が人間へ変化:該当
狐モチーフの主要キャラクター:該当
幻術:該当
炎・狐火を連想させる能力:該当
狐の伝承をモチーフとした設定:該当
狐が主人公の守護存在:該当

『緋色の欠片』では、白いオサキ狐「おーちゃん」が主人公の身近な存在として登場し、宇賀谷家や玉依姫を守る役割を担っている。

また、攻略対象の狐邑祐一も狐を思わせる名字と幻術・炎の能力を持ち、おーちゃんへ人間への変化を教えるなど、狐との関係が深い。

狐が作品全体の主役ではないものの、日本の狐伝承を思わせる存在と能力が物語へ組み込まれた作品である。

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