こいするきつねけんあいれいぞく 恋する狐 -眷愛隷属-
夜光花によるボーイズラブ(BL)ファンタジー小説で、イラストは笠井あゆみが担当している。 2020年にリブレの「B-BOY NOVELS」より刊行された作品で、「眷愛隷属」シリーズ第5作にあたる。本作では、恋人同士となった討魔師・慶次と有生の日常や、新たな事件、そして家族との葛藤が描かれる。
あらすじ
魔を祓う力を持つ討魔師・山科慶次は、さまざまな試練を乗り越え、白狐を眷属とするエリート討魔師・弐式有生と恋人同士になった。
二人は初めてのデートや旅行など恋人らしい時間を過ごす一方、慶次の家族に交際が知られたことで反対を受け、新たな問題に直面する。
さらに討魔師としての任務も続き、恋愛と使命の狭間で揺れる二人の絆が描かれる。
狐との関わり
本シリーズでは、討魔師は**神の使者である動物(眷属)**を体内に宿し、その力を借りて魔を祓う。
有生は白狐を眷属として持つ討魔師であり、高い霊力と優れた戦闘能力を誇る。
一方、慶次は子狸を眷属としており、狐と狸という異なる眷属を持つ二人の関係性も本シリーズの大きな見どころとなっている。
主な登場人物
山科慶次
本作の主人公。
子狸を眷属に持つ若き討魔師。
素直で努力家だが負けず嫌いな性格で、有生との恋愛と討魔師としての成長を両立しようと奮闘する。
弐式有生
白狐を眷属に持つ討魔師。
名門・弐式家の次男で、非常に高い霊力を持つ実力者。
普段は自由奔放な性格だが、慶次に対しては非常に一途で独占欲が強い一面を見せる。
作品の魅力
本作の魅力は、シリーズ前作までの恋愛を経て、恋人となった二人の日常が丁寧に描かれている点にある。
見どころとして、
白狐を眷属とする討魔師の活躍
狐と狸をモチーフにした世界観
甘くコミカルな恋愛描写
家族との葛藤や成長
アクションと恋愛のバランス
などが挙げられる。
キツネ好きにおすすめのポイント
本作では、白狐は単なる動物ではなく、討魔師と契約した神聖な眷属として描かれている。
狐耳や尻尾を前面に押し出した作品ではないが、日本の神使信仰をベースにした独自の狐設定が魅力となっている。
シリーズとの関係
『恋する狐 -眷愛隷属-』は、「眷愛隷属」シリーズ第5作である。
物語は前作『狐の告白 狸の添い寝 -眷愛隷属-』から続いており、本シリーズは『眷愛隷属 -白狐と貉-』から順番に読むことで、登場人物の関係性や世界観をより深く楽しめる。
キツネ文化との関わり
古来、日本では狐は稲荷神の神使として信仰されてきた。
本シリーズでは、その神使という考え方を発展させ、「眷属として人間に宿る白狐」という独自の設定を採用しており、伝統的な狐信仰と現代ファンタジーを融合させている。
眷属とは?
**眷属(けんぞく)**とは、神仏に仕える使者や従者を意味する。
稲荷神社では狐が眷属として広く知られているほか、天狗や龍なども眷属として描かれることがある。
本シリーズでは、この伝承をもとに「眷属を身体に宿す討魔師」という独創的な設定が作られており、作品世界の大きな魅力となっている。