ざ ふぉっくす いん ざ ふぉれすと The Fox in the Forest
2人用のトリックテイキングカードゲーム
概要
The Fox in the Forestは、2017年に発売された2人専用のトリックテイキングカードゲームである。
デザイナーはJoshua Buergel、販売元はFoxtrot GamesおよびRenegade Game Studios。
日本では2022年にSUNNY BIRDより日本語版が発売された。
本作最大の特徴は、「勝ちすぎても負ける」という独創的な得点システムにある。
一般的なトリックテイキングゲームでは、多くのトリックを獲得することが勝利へ直結するが、本作では適度な勝利数を目指す必要がある。
そのため、相手との心理戦や手札管理が非常に重要となり、最後まで緊張感のある駆け引きを楽しめる。
また、森を舞台にした幻想的な世界観と童話のような美しいイラストも魅力であり、キツネをはじめとした動物や童話の登場人物たちが作品の雰囲気を彩っている。
ルールはシンプルながら奥深く、ボードゲーム初心者から経験者まで幅広く楽しめる名作として高い評価を受けている。
販売元
・Foxtrot Games
・Renegade Game Studios
日本語版
・SUNNY BIRD
制作者
ゲームデザイン
Joshua Buergel
イラスト
Jennifer L. Meyer
発売年
2017年
日本語版:2022年
プレイ人数
2人
プレイ時間目安
約30分
ゲームストーリー
物語の舞台は、美しい森に囲まれた幻想的な童話の世界である。
プレイヤーは森に住むさまざまな登場人物たちの力を借りながら勝利を目指す。カードにはキツネや白鳥、王や女王、魔女、木こりなど、おとぎ話で見かけるようなキャラクターが描かれており、それぞれが特殊能力としてゲームへ影響を与える。
世界観そのものに明確なストーリー展開は存在しないものの、「強欲になりすぎると童話の悪役になってしまう」という寓話的なテーマがゲーム全体を貫いている。勝ちすぎることが必ずしも正解ではないというルールは、童話らしい教訓をゲームシステムへ巧みに落とし込んでいる。
遊び方
ゲームでは33枚のカードを使用する。
各プレイヤーへ13枚ずつ配り、残った山札の一番上のカードを公開して切り札を決定する。その後、プレイヤーは交互にカードを出し合い、数字や切り札によって勝敗を決める「トリック」を13回繰り返す。
基本ルールは伝統的なトリックテイキングゲームと同様だが、本作には奇数番号のカードへ特殊能力が設定されている。
例えば、
・切り札を変更する
・リード権を変更する
・通常とは異なる方法でトリックの勝者を決定する
など、それぞれ異なる能力を持つため、カードを出す順番やタイミングが勝敗を大きく左右する。
さらに最大の特徴が得点システムである。
トリックを獲得すればするほど有利というわけではなく、7~9回程度の勝利が最も高得点となる。一方で10回以上勝利すると「強欲」とみなされ、大幅に得点が減少してしまう。
そのため、
「このトリックは勝つべきか」
「ここはあえて負けるべきか」
という判断が常に求められる。強いカードばかり持っていても必ず勝てるわけではなく、状況に応じて勝敗を調整する高度な戦略性が本作の醍醐味となっている。
キツネとの関係性
本作のタイトルにもなっている「Fox(キツネ)」は、作品全体を象徴する存在である。
カードイラストには美しく描かれたキツネが登場し、幻想的な森の世界観を代表するキャラクターとなっている。また、特殊能力を持つキャラクターカードの一枚としても登場し、ゲームへ独自の戦略性を与えている。
さらに興味深いのは、ゲームシステムそのものがキツネらしさを表現している点である。
キツネは世界各地の民話や伝承において、「知恵」「策略」「狡猾さ」の象徴として描かれることが多い。本作でも真正面から勝負を挑むのではなく、勝つべき場面と負けるべき場面を見極めながら立ち回ることが重要となる。
つまり、本作で勝利するためには力任せではなく、相手を読み、状況を判断し、巧みに行動する必要がある。その姿はまさに、知略で生き抜くキツネのイメージそのものである。
また、「欲張りすぎると報われない」という寓話的なテーマも、古くから語られてきたキツネの昔話や童話との親和性が高く、ゲームシステムと世界観が見事に融合している作品といえる。
キツネを単なるマスコットとして登場させるのではなく、その象徴性や物語性までゲームへ取り込んでいる点は、本作ならではの大きな魅力である。
販売サイト
・フィギュア・ホビー通販バトンストア
https://baton-store.jp/view/item/000000020588
・駿河屋