ふりーどりっひ・べっかー ぷてぃ・ろぜ フリードリッヒ・ベッカー プティ・ロゼ
Friedrich Becker Petit Roséは、ドイツ・ファルツ地方のフリードリッヒ・ベッカー醸造所が手掛ける辛口のロゼワインである。 もともとはベッカー家が自宅で飲むために造っていたワインだったが、人気を集めたことで商品化された。毎年ブドウの構成や味わいが少しずつ変わる「気まぐれロゼ」としても紹介されている。 例えば2023年ヴィンテージでは、ピノ・ノワールを主体に、少量のポルトギーザーとピノ・ムニエを使用し、ステンレスタンクで熟成されている。2024年ヴィンテージではピノ・ノワールとポルトギーザーを使用したワインとして紹介されている。
生産者:フリードリッヒ・ベッカー
生産国:ドイツ
地域:ファルツ
種類:ロゼワイン
味わい:辛口
容量:750ml
主なブドウ品種:ピノ・ノワール、ポルトギーザー、ピノ・ムニエなど(ヴィンテージにより異なる)
狐との関わり
フリードリッヒ・ベッカー醸造所の最大の特徴の一つが、ワインラベルに描かれたキツネである。
このキツネは、イソップ寓話『狐と葡萄』、いわゆる「酸っぱい葡萄」の物語をモチーフとしている。高い場所にある葡萄を取れなかった狐が、「あの葡萄はどうせ酸っぱい」と言って立ち去る物語である。
ベッカーが1973年に独立した当時、周囲では甘口の白ワインが主流だった。それに対してベッカーは、酸を大切にしたエレガントな辛口ワイン造りを追求した。当初は周囲から評価されなかったものの、その後高い評価を獲得したことから、当時の批判を『狐と葡萄』になぞらえて皮肉った狐のラベルが採用されたと紹介されている。
つまり、ベッカーの狐は単なるかわいい動物キャラクターではなく、生産者のワイン造りに対する姿勢や歴史を象徴する存在なのである。
狐ラベルの歴史
フリードリッヒ・ベッカー醸造所では、1973年に最初の自社瓶詰めワインを発売した際から、狐を描いたラベルが使用されている。
その後、狐のラベルは短期間で醸造所のトレードマークとなった。
現在ではシュペートブルグンダーをはじめ、プティ・ロゼなどさまざまなベッカーのワインで狐を見ることができ、「ベッカー=狐ラベル」というイメージが定着している。
プティ・ロゼの特徴
プティ・ロゼは、フレッシュで果実味の豊かなスタイルを特徴としている。
2024年ヴィンテージでは、ピノ・ノワールとポルトギーザーを使用し、無濾過で瓶詰めされている。フレッシュでフルーティーな味わいを持つ、エレガントなロゼとして紹介されている。
香りや味わいには、
・木苺
・チェリー
・アセロラ
・クランベリー
などを思わせる赤系果実のニュアンスが感じられる。爽やかな酸味と控えめなタンニンを持ち、軽快で親しみやすいロゼワインとなっている。
サーモンやチーズなどを使った軽めの料理とも合わせやすい。
桜ラベル
プティ・ロゼには、日本市場向けに印象的な「桜ラベル」が登場している。
通常のベッカーを象徴する狐に加え、桜の花がデザインされた春季限定のエチケットで、日本では「さくらベッカー」などの名称でも親しまれている。
ラベルでは、ベッカーのキツネが桜の花を運ぶ姿が描かれている。
ドイツワインでありながら、日本を象徴する桜とキツネを組み合わせたデザインとなっており、「ふぉくすなっ♪」で紹介する上でも非常に印象的な一本である。
ベッカー家のためのロゼ
プティ・ロゼは、もともと一般販売を目的として造られたワインではなかった。
ベッカー家が自宅で楽しむためのロゼとして少量造られていたが、その味わいが評判となり、現在では人気商品の一つとなっている。
また、一般的なロゼワインでは余った黒ブドウなどを利用して造られる場合もあるが、ベッカーではプティ・ロゼ専用の畑を持っていると紹介されている。
「家飲み用」から始まった気軽なロゼでありながら、ブドウ栽培からしっかりこだわっている点も特徴である。
豆知識
プティ・ロゼは毎年まったく同じ構成で造られるワインではない。
ヴィンテージによって使用するブドウ品種や比率、味わいが変化するため、その年ごとの違いを楽しめるワインとなっている。
また、ベッカーの狐ラベルは1973年以来使用され続けているため、単なる期間限定デザインではなく、50年以上にわたって受け継がれているワイナリーのシンボルである。
プティ・ロゼでは、その伝統ある狐に桜を組み合わせた特別デザインも存在することから、「狐ラベルのワイン」の中でも特に親しみやすい一本といえる。
関連項目
- フリードリッヒ・ベッカー
- ベッカー ピノ・ノワール
- シュペートブルグンダー
- 狐と葡萄
- 酸っぱい葡萄
- ファルツ
- ドイツワイン
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