ぶりてぃっしゅころんびあぎつね [ゔるぺす ゔるぺす あびえとるむ] *ブリティッシュコロンビアギツネ [V.v.abietorum]
カナダ西部に分布する、アカギツネの亜種。
概要
Vulpes vulpes abietorumは、食肉目イヌ科キツネ属に属するアカギツネの亜種である。
英語では「British Columbia Red Fox」と呼ばれる。
ブリティッシュコロンビア州にゆかりのあるキツネで、同州の動物相資料では中央部の集団にこの亜種名が用いられている。
なお、記事名の日本語部分は分布地域を示す説明である。
*:和名は仮称を表す。
基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
学名 | Vulpes vulpes abietorum |
記載者・記載年 | Merriam, 1900 |
分類 | 哺乳綱・食肉目・イヌ科・キツネ属 |
種 | アカギツネ(Vulpes vulpes) |
分類上の位置 | 亜種 |
英名 | British Columbia Red Fox |
主な分布 | カナダ西部。ブリティッシュコロンビア州では中央部 |
模式産地 | カナダ、ブリティッシュコロンビア州のスチュアート湖 |
1900年に、アメリカの動物学者クリントン・ハート・メリアムによって記載された。
当初の学名は Vulpes alascensis abietorum であり、後にアカギツネの亜種として扱われるようになった。
模式産地とは、その学名の基準となる標本が採集された場所を指す。
分布と生息環境
分布について、アメリカ森林局の資料は広く「カナダ西部」としている。
一方、ブリティッシュコロンビア州の資料では、中央部を abietorum、南部を cascadensis の分布地域として整理している。
地域ごとの亜種区分を調べる際には、参照する資料の年代や分類体系にも注意が必要である。
同州の資料は、毛皮農場からの逸出や人為的な移入が分類を複雑にしていることも指摘している。
姿・特徴
本亜種だけに限定した生態情報と区別するため、以下はカナダのアカギツネに共通する特徴として紹介する。
アカギツネは、とがった耳と吻、ふさふさした長い尾を持つ。
典型的な個体は赤褐色で、脚や耳の裏が黒く、尾の先が白い。
ただし毛色には変異があり、赤い個体ばかりではない。
毛色だけで abietorum と判定できるわけではない。
食べ物と行動
食性は雑食性で、ハタネズミなどの小型哺乳類を中心に、鳥、昆虫、果実などを食べる。
主に夕方から夜間、早朝に活動し、聴覚や嗅覚を使って獲物を探す。
草や雪の下にいる小動物に跳びかかる狩りを行い、余った食物を埋めて保存することもある。
繁殖と子育て
子育てには巣穴を利用し、ほかの動物が掘った穴を使う場合もある。
カナダでは一般に春に子が生まれ、雌雄の親が餌の運搬や世話に関わる。
成長した若い個体は、秋になると出生地から分散していく。
名称について
分類資料『Mammal Species of the World』第3版では、本亜種を Vulpes vulpes abietorum として掲載し、sitkaensis Brass, 1911を異名に含めている。
そのため、古い文献で別名が見つかっても、直ちに別の種類のキツネを意味するとは限らない。
参考リンク
https://www.departments.bucknell.edu/biology/resources/msw3/browse.asp?id=14000894&