きつねがえらんだにゅうもんしょ 〈狐〉が選んだ入門書
書評家・図書館司書として活躍した山村修が、「〈狐〉」のペンネームで執筆した読書案内書である。2006年にちくま新書として刊行され、2012年にはちくま文庫版が発売された。著者が厳選したさまざまな分野の「本当に読む価値のある入門書」を紹介する一冊であり、「入門書とは何か」という問いにも迫っている。
あらすじ・内容
本書は、さまざまな分野の「優れた入門書」を紹介する読書ガイドである。
著者は「入門書」を単なる初心者向けの解説書ではなく、「その本自体が一つの作品として成立している本」と定義している。また、原典を理解するためだけの補助的な本を「手引書」と区別し、読むこと自体が知的な楽しみとなる入門書を数多く紹介している。
主な内容
本書では、次のような分野から厳選された入門書が紹介されている。
- 言葉・日本語
- 古典文学
- 歴史
- 思想史
- 美術
それぞれの本について、内容だけでなく「なぜその本が優れた入門書なのか」が、書評家ならではの視点で解説されている。
本書の魅力
最大の魅力は、「どの本を読むべきか」ではなく、「良い本をどう見極めるか」という考え方を学べる点にある。
著者自身が長年にわたり新聞書評を担当してきた経験を生かし、各分野の定番だけでなく、比較的知られていない名著も取り上げている。そのため、新しい分野を学び始めたい人だけでなく、読書好きにとっても参考になる内容となっている。