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にほんじんはなぜきつねにだまされなくなったのか 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

民俗学者の内山節による著書である。2017年に講談社現代新書から刊行された。本書は、「キツネに化かされる」という伝承を切り口に、日本人の自然観や共同体、信仰、近代化による価値観の変化を民俗学・思想史の視点から考察している。

あらすじ・内容

本書では、「昔の日本人は本当にキツネにだまされたと信じていたのか」「なぜ現代ではそのような話を聞かなくなったのか」という疑問を出発点として、日本人の世界観の変化を探っている。

著者は、昔の人々が単純に迷信を信じていたのではなく、人間・動物・自然・神仏が現在よりも密接につながった世界観の中で生活していたことを紹介する。そして、近代化や科学教育、都市化の進展によって、人々の自然との関わり方や「見えないもの」に対する感覚が変化したことが、「キツネにだまされる」という伝承の衰退につながったと論じている。

主な内容

  • 「キツネに化かされる」とは何を意味するのか
  • 日本人の自然観と民間信仰
  • 山村共同体と伝承文化
  • 近代化による価値観の変化
  • 科学と民俗信仰の関係
  • 現代社会における伝承の意味

キツネそのものの生態を扱う本ではなく、日本文化や民俗思想をテーマとした内容が中心となっている。

本書の魅力

本書の魅力は、「キツネは人を化かす」という伝承を、単なる昔話ではなく、日本人の精神文化や社会の変化を映し出す現象として読み解いている点にある。

民俗学や思想史に関心のある人はもちろん、「なぜキツネは日本文化で特別な存在になったのか」を知りたい人にとっても興味深い内容となっている。

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