だーうぃんぎつね ダーウィンギツネ
チリ南部の森林に暮らす、博物学者チャールズ・ダーウィンの名を冠した小型のキツネ。
概要
ダーウィンギツネは、南アメリカのチリに固有のイヌ科動物である。チロエ島とチリ本土の限られた森林に生息し、暗い色の被毛と小柄な体を特徴とする。現地では「ソロ・チロテ(Zorro chilote)」や「ソロ・デ・ダーウィン(Zorro de Darwin)」と呼ばれる。森林の減少やイヌによる影響などが懸念され、保全の対象となっている。IUCNイヌ科専門家グループ:Darwin’s fox
基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
和名 | ダーウィンギツネ |
学名 | Lycalopex fulvipes |
英名 | Darwin’s fox |
分類 | 哺乳綱・食肉目・イヌ科・スジオイヌ属 |
分布 | 南アメリカ・チリ |
主な生息環境 | 温帯雨林を中心とした森林 |
体重 | 約1.8~4kg |
食性 | 小型哺乳類、鳥類、昆虫、果実などを食べる雑食性 |
保全状況 | IUCNレッドリスト:EN(危機) |
体の大きさには個体差があり、チリに生息するイヌ科の中でも小型の種である。Molinaほか:ダーウィンギツネの生息環境に関する研究
姿・特徴
被毛は密に生え、灰色、黒、褐色が混じった暗い色合いをしている。尾は毛量が多く、先端がより暗く見える。落ち着いた毛色と小さな体つきが、このキツネの外見を特徴付けている。チリ環境省:ダーウィンギツネの解説
名前は、ビーグル号の航海中に標本を採集したチャールズ・ダーウィンに由来する。ダーウィンは1834年、チロエ諸島でこのキツネを記録し、その標本に基づいて1837年にウィリアム・チャールズ・リンネウス・マーティンが記載した。
分類上は、南アメリカで多様化したスジオイヌ属に属する。一時期はチコハイイロギツネの亜種とされたが、1996年に発表されたミトコンドリアDNAの研究などによって、独立種としての位置付けが支持された。古い資料では Pseudalopex fulvipes や Dusicyon fulvipes という学名が用いられている。Yahnkeほか:ダーウィンギツネの種としての独立性
分布と生息環境
生息地としてよく知られるのはチロエ島と、本土側のナウエルブタ山地である。ただし、分布はこの二つの場所だけに限られない。バルディビア沿岸山地でも生息が確認され、オンコル公園、アレルセ・コステロ国立公園、バルディビア沿岸保護区などから記録されている。2014年の研究では、複数の保護地域に設置された自動撮影カメラによる記録が報告され、従来考えられていた分布の空白を埋める手掛かりとなった。Faríasほか:バルディビア沿岸山地の生息記録
生活の中心となるのは、下草や低木の茂る森林である。原生的な森林だけでなく二次林なども利用し、場所によっては森林に隣接する開けた環境にも現れる。活動時間には地域差があり、本土の集団は主に夜間に活動する一方、チロエ島では日中の活動や海岸での採食も知られている。そのため、完全な夜行性と決めつけることはできない。ダーウィンギツネの生態と保全研究の整理
食べ物と行動
食性は雑食性で、小型哺乳類や鳥類、昆虫などの動物質に加え、野生の果実も食べる。特定の獲物だけに依存するのではなく、その場所で得られる食物を利用する。小動物を捕食するだけでなく、果実を食べて種子を運ぶことでも森林の生態系に関わっている。チリ環境省:生態系における役割
保全状況
参考リンク
https://www.canids.org/species/view/PREKHM366471?utm_source=chatgpt.com