めぎつね こん こん こんぷれっくす/すーしんちゅう め狐 CONG CONG COMPREX/四星球

日本のロックバンド・四星球による楽曲である。2007年6月27日に発売されたアルバム『ゆとり教育の星』に収録されており、全13曲中2曲目に配置されている。作詞は北島康雄、作曲は四星球が担当している。 楽曲の中心的なテーマは「コンプレックス」である。自分の外見や能力など、本人が気にしている欠点を隠すのではなく、あえて自分から笑いのネタに変えてしまおうという、四星球らしいユーモラスなメッセージが込められている。 タイトルには「め狐」という狐を示す言葉が使用され、「CONG CONG」という響きも、日本で狐の鳴き声を表す「コンコン」と重ねた言葉遊びとなっている。

基本情報

タイトル:め狐 CONG CONG COMPREX
アーティスト:四星球
作詞:北島康雄
作曲:四星球
収録アルバム:ゆとり教育の星
発売日:2007年6月27日
収録順:2曲目
楽曲時間:約2分37秒
国:日本

アルバム『ゆとり教育の星』には、「我ら吉野川同盟」「クラーク博士と僕」「ビスケット」「明日までkm」「ギンヤンマ」など全13曲が収録されている。

なお、資料によって曲名末尾が「COMPREX」と「COMPLEX」の2種類で表記される例が確認できる。歌ネットや一部配信サイトでは「め狐 CONG CONG COMPREX」と登録されているため、本記事ではこの表記を採用する。

楽曲について

「め狐 CONG CONG COMPREX」は、自分自身が抱えているコンプレックスを題材としたコミカルな楽曲である。

歌詞では、白髪が多いこと、虫歯、歌唱力、体格と力のギャップなど、さまざまな弱点や悩みが次々と明かされていく。しかし、それらを深刻に嘆くのではなく、「他人に指摘される前に自分から笑いへ変えてしまう」という方向へ物語が進んでいく。

誰にでもコンプレックスは存在し、それを完全に消すことは難しい。だからこそ、それを自分の個性や笑いへ変えていくという考え方が、楽曲全体を貫いている。

四星球が掲げるコミックバンドらしい笑いを全面に出しながら、自分の弱さを受け入れることについても歌った作品である。

キツネとの関係

本作における狐は、楽曲のストーリーそのものを支配する主人公というよりも、タイトルや言葉遊び、歌詞の一部に用いられた象徴的なモチーフである。

題名の「め狐」は「女狐」を意味する言葉であり、日本では女性を狐になぞらえる表現として古くから使われてきた。

さらに楽曲中には、狐が人間を化かすという伝承を思わせる表現とともに、狐が月に向かって鳴く情景が登場する。

日本の昔話や伝承において、狐は人間へ化けたり、人間を惑わせたりする存在として数多く描かれてきた。本作ではその「化かす」という狐のイメージを利用しながら、言葉遊びを含んだコミカルな世界を作り上げている。

「CONG CONG」とキツネの鳴き声

タイトルに含まれる「CONG CONG」は、日本でキツネの鳴き声を表現する「コンコン」を連想させる。

楽曲ではこの「CONG CONG」という音が繰り返され、その後に「COMPLEX」という言葉が続く構成になっている。

つまり、

「コンコン」=キツネの鳴き声
「コンプレックス」=楽曲のテーマ

という二つの要素が組み合わされている。

さらに終盤では「CONG」という音を別の言葉へつなげるなど、同じ響きを利用した言葉遊びも展開される。

狐という動物自体を本格的に描くのではなく、「コンコン」という日本人に馴染み深い狐の鳴き声を利用して、楽曲の主題である「コンプレックス」を印象付けている点が特徴である。

化かす狐

歌詞には「化かす/化かされる」という狐伝承を直接連想させる表現も登場する。

狐は日本の民間伝承において、人間に化けたり、幻を見せたりして相手を惑わせる存在として知られている。

本作では、この「化かす」という狐の代表的な性質が、他人からどのように見られるか、自分自身をどのように見せるかというコンプレックスのテーマと結び付いている。

人間は自分の弱点を隠そうとしたり、実際より良く見せようとしたりすることがある。その意味では、人間自身もまた何かを「化かしている」存在と見ることができる。

本作では、そうした少し重くなり得る題材を、狐や言葉遊びによって笑いへ変えている。

月と狐

楽曲中では、狐が月に向かって鳴くイメージも登場する。

続いて月にいるウサギという、日本で広く知られる昔話的なイメージへ展開していくため、狐と月、ウサギという動物モチーフが連続して登場する。

現実のキツネの生態を描写する作品ではなく、日本人が童話や昔話などから共有している動物のイメージを次々と利用し、言葉遊びへ発展させている。

コンプレックスを笑いに変える

本作の中心にあるのは、自分の弱点を隠し続けるより、それを自分から笑いにしてしまうという発想である。

歌詞では、他人からコンプレックスを指摘されることへの嫌悪感が描かれる一方、自分自身が先にネタとして扱うことで、その弱点を「財産」に変えようとする考え方が示される。

しかし、すべての悩みを簡単にさらけ出せるわけではないことにも触れており、単なる「気にするな」という内容だけでは終わらない。

笑いを武器にしながら、自分の弱さや傷つきやすさとどう付き合っていくかを描いた、四星球らしいコミックソングとなっている。

アルバム『ゆとり教育の星』

『ゆとり教育の星』は2007年6月27日に発売された四星球のアルバムである。「め狐 CONG CONG COMPREX」は「我ら吉野川同盟」に続く2曲目として収録された。

収録曲には、

「我ら吉野川同盟」
「クラーク博士と僕」
「ビスケット」
「幸せならCLAP YOUR HANDS」
「ギンヤンマ」
「あぜくら商店街」

などがある。

翌2008年に発売されたCD+DVD作品『潮騒ぎ/ニューシネマパラダイス』のDVDにも、「め狐 CONG CONG COMPLEX」という表記でライブ映像が収録されている。

四星球について

四星球は、日本のロックバンドである。音楽と笑いを組み合わせたライブパフォーマンスを特徴とし、「日本一泣けるコミックバンド」などの表現でも知られている。

「め狐 CONG CONG COMPREX」は、そうした四星球のコミカルな音楽性が初期から強く表れている作品の一つである。

狐の鳴き声を思わせる「コンコン」と「コンプレックス」という言葉を結び付け、さらに人を「化かす」狐のイメージまで歌詞へ組み込むことで、自分自身の悩みを笑いへ変えるという主題を表現している。

キツネそのものを描いた動物ソングではないものの、日本で共有されてきた狐の鳴き声や「化かす狐」という文化的イメージを、言葉遊びとコミックロックへ取り入れた狐関連楽曲である。

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